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2017年11月24日
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「シュルレアリスム展−謎をめぐる不思議な旅」

2007年03月24日
総評;こじんまりとした展示ながら、コンセプトの組み立て方がうまい。
さほど人で混み合っていないので余裕をもって見られた部分のポイントも高い。

埼玉県北浦和公園の中にある「埼玉近代美術館」にて開催していたので見てきました。
シュルレアリスムの代表的な作家をほぼ網羅したようなリストに、どれほどの作品を集められたのだろうと思っていた。ひと作家につき2〜5点、うち超有名な代表作といえるようなものはなかったけれど、作家の特徴が十分感じられる(本流からはずれていない)作品をチョイスしている。
シュルレアリスムが当時どういう意味をもち、なにを標榜していたのかをわかりやすくセクション分けしている。学芸員、いい仕事してます。

埼玉県のは25日で終りですが、この美術展は巡回するので他の地方在住の方も近くに来た時に行けるかと思います。

【今後の巡回 会期・会場】
2007年2月21日(水)〜3月25日(日)
 埼玉県立近代美術館
 http://www.momas.jp/

2007年4月1日(日) 〜5月27日(日)
 岡崎市美術博物館@愛知県
 http://www.city.okazaki.aichi.jp/museum/ka111.htm

2007年6月2日(土)〜7月8日(日)
 山梨県立美術館
 http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/
2007年7月21日(土)〜9月2日(日)
 宮崎県立美術館
 http://www.miyazaki-archive.jp/bijutsu/

2007年9月15日(土)〜10月28日(日)
 姫路市立美術館@兵庫県
 http://www.city.himeji.hyogo.jp/art




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個々で印象に残ったもの
ダリ:シュルレアリスムは月光下の室内美術のイメージがあるのだけど、ダリだけ突出して昼でアウトドアな印象がある。シュルレアリスムというとダリを思い出す人が多いだろうが、本来の流れの中では異端な質感があることをこの展示会で再認識。聖母のテクスチャーがとても面白かった。ダリにしてはごちゃごちゃした構図なんだけどそれが妙に神々しいというか。

マックス・エルンスト:2点しかなかったが、エルンストの作品を見るといつも「やべぇ!かっこいい!」と思う。ほとんど抽象画で、シュルレアリスムという意識はなかったのでここでみかけて意外。刺々しい黒の中で顕現する赤が鮮烈。デザインとしてシャープでかっこいいけど、色ごとに違う質感の濃密さは印刷物では絶対に伝わって来ない。見ていると動揺し興奮する。

立体もの:作家名は失念したけど、もにゅっと絞り出した粘土の一部をさくっと切り落としたようなシンプルなフォルムが妙に目に心地よい。かわいらしいけど荒々しい(もしくは逆)その両方内包してるところに愛着を感じる。ちっちゃいレプリカ販売してほしいくらい。

ハンス・ベルメール:言わずと知れた、だが、作品自体より展示の仕方に目が行った。小さい写真が並んでるだけだが、ベルメール作品だけ小部屋に仕切ってあって、ここに一人で入って鑑賞すると圧迫感があって作品が際立ってくる。来場者が多いとできない展示。いいなこういうの。

ルネ・マグリット:これ目当てだったけど、大量に個人的内面作品を見たあとだと浮かぶ岩のごとく質量がないというか(これ見た人じゃないとわからない表現だ・笑)。展覧会の最後の方にあったのだが、こうしてシュルレアリスムの潮流を辿ると、マグリットは普遍的な題材を選んでるなと思う。


高校生の頃シュルレアリスムに影響されたがすぐに象徴主義に傾いた自分にとって、こんな風に流れとして見た事がなかったので色々発見があった。
深層心理というある種のオカルティズムがあった(自動書記で描く方法や夢からモチーフを得る方法など)とか。
象徴主義もオカルティックだけど、題材は古典や神話からとってくるので意味を汲み取りやすい。その点シュルレアリスムは作家の個人的な出来事で構築していくので他人には測り知れないのだ。作家の伝記でも読めば汲み取れるかもしれないが、全部調べるなんて無理なので、この美術館のようにキャプションをことこまかに入れてくれるととても助かる。
最近音声案内(有料)を使わせるためかキャプションをはぶく美術館が多いのでとても好感が持てる。



それと、美術館付きのレストランが良い感じ。
今回突然母がついて来たがったので一緒に行ったのだが、食品に色々制限がある(食物アレルギー)のでメニュー上に食べられるモノがなかった。そこを気持よく差し換えを申し出てくれて、対応も丁寧だった。
出てきたものは値段に見合ってそれなりに美味しかったです。なによりパスタが生麺でよろし。

さらに北浦和公園自体がとても居心地がよいです。
美術館の真ん前に噴水があるのだけど、大きい岩が枯山水のように配置してあって、その合間に噴水が設置してあるちょっと不思議な感じなモノ。外国の人が解釈間違った日本庭園造ったような印象もうけるのだけど(枯山水なのに水が湧いていると言う・笑)それがいい案配で心地よいわけです。
公園の中の木々やオブジェの配置もモダンで清潔な感じでちょくちょく来たくなる感じ。


次回の展示が「澁澤龍彦」
http://www.momas.jp/003kikaku/3.01.next.k.htm
ということなので、近々また行く事になるだろう。
埼玉は良い施設の作り方してるところ多い。東京はもっと見習ったらいい。みてくればっかな建物でダメだ東京。
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