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2017年09月21日
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スーパーエッシャー展

2006年11月23日
渋谷bunkamuraミュージアム (2006年11月11日(土)〜2007年1月13日(土)
http://www.ntv.co.jp/escher/#

20日仕事が空いたので行ってきました。
かなり混むときいていたので、平日が空くのを待っていたのだった。

bunkamuraの平均的な平日よりだいぶ混んでいる印象。
帰り(4時頃)にはチケット売り場に行列ができていた。休日はたいへんかもしれない。

内容について。
過去エッシャー関係の展覧会は何度か見た事があるが、今回の展示で他と違うといえばイタリアを旅した時の風景版画作品が多く展示されていたところだ。 有名な平面分割をあみ出す以前の作品郡。
風景といっても、エッシャーらしく数学的な構図をシャープなラインで書いているのがさすが。
3点透視の美しい完成型が、白黒のきっぱりした画面として現れてくるのは、マンガを描いたことのある人間にとっては思わず唸ってしまう凄みがある。

展示の後半はエッシャーの名を知らなくても、誰しも必ず見た覚えがある有名な作品のめじろ押し。
原版の大きさでみると、版画の線のコントラストの美しさに目が奪われる。
でも、エッシャー作品は描かれた物の美しさ以前に、数学的・物理的な自然の法則が生み出す不思議に対しての感動を覚える。
過去にカオス—新しい科学をつくるという本を読んだ時と同じような精妙で無限の構造美を感じるのだ。
マンデルブロの図形と、それが計算式に基づいて表されたものだと気が付いた時のように。
参考図その2
とても美しい…。

実際、エッシャーの画は計算式によってその構図を定められた。その過程が書かれたエッシャーノートもこの展示には含まれている。数々のパターンは恣意的ではなく、あくまで無限を織り成す事ができる計算の上で表出されている。
計算式も含めて制作過程を見ると、エッシャーは画家というより、卓越した画をつくり出す事ができる数学者と考えた方が自然ではないかと思う。

「物見の塔」「滝」はだまし絵と言われているけれど、絵画の分類上ではダマし絵ではない。
だまし絵とはあくまでそこにないものをあるかのように描くことであって、この世に存在しない構造のモノを描く事とは逆の意味になる。
三次元上ではありえないが、二次元で三次元を表現した時にのみ現れる繰り返しの構造。
それをみていると、エッシャーは無限をつくりだしたかったのではないかと想像する。


それと、この展覧会でふるっていたのは、エッシャーのモチーフを使ったガシャポンがあったこと。
http://my.tomy.co.jp/yujinp/meisai.asp?n=4904790960857
http://my.tomy.co.jp/yujinp/meisai.asp?n=4904790960864
もちろんやりました。
よくできてらーー。
しかし欲しかったものには当たらず。
出るまでがんばってもよかったけどガシャポンはすぐに捨ててしまう方なので、思い直して各一回づつでガマン(笑)。




余談。
普段音声案内は使わないが、エッシャー展では任天堂DSでの音声案内で無料貸し出しということで借りてみた。
操作性も良く、わかりやすい画面ではあったけれど、音声で説明されると自分のペースで観賞する事ができず、内容もこれといった解説であるわけでもなく、私には煩わしいだけだった。やはり自分には音声案内は向いていない。
音声案内というのは、絵の鑑賞の仕方がよくわからない初心者向けのツールだな、と今回使った感想。
大抵の美術館で途中休憩するイスに展覧会カタログが置いてあるので、どうしても気になったり意味が計れない作品があったらそれを読んで参考にすれば足りる。音声案内とその内容を比べたことはないが、(使用している人の動きを見ていると)音声案内で説明されている分量がカタログの文字量を超えていることはないだろう。

更に余談。
エッシャー展で音声案内を聞くくらいなら、先にこの本に目を通しておいた方がよほど理解が深まる。
エッシャーの宇宙
図版としては弱いが、エッシャーの制作の動機やアイディアをまとめて解説された本。
エッシャーの死後に刊行されたが、エッシャー自身も制作にかかわっており、エッシャー本人の意見も記されている。
漠然と「面白い絵だ」と眺めるのもいいが、一歩踏み込んでなぜそこに到ったか、まで想像する糧となるだろう(リンク先のレビューでその感じがつかめると思います)。




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